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兵庫県出身
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「森の恵み」ってなんですか?
「森の恵み、生かすには?」をテーマにした講演が先月、松本であり、林業関係者や建築士、森林をテーマに活動する作家の方が話をしたそうです。ところで、山の恵みってなんでしょうか?確かに林業関係者にとって木材は、かつて自分たちに多くの富をもたらしてくれた恵みでしょう。林業とは、ブナやナラや楓などの山に自然に育った樹を切り、人間にのみ有益なスギやヒノキに植え替えてしまう経済活動であり、同時に林道建設や災害復旧工事などの大きな権益を生み出す温床です。人間以外の生き物を無視し、森の生態系を壊し続けた結果、多くの生き物は絶滅し、森は保水力を無くしました。少雨乾燥によるアレルギーの蔓延や集中豪雨による土砂災害も原因は同じ、自然の森を壊したことによる人災です。戦後の林業が不足する木材供給や雇用対策に果たした役割を考慮しても、その後の林業拡大は明らかにやり過ぎです。急ぎ過ぎた戦後からの復興とその後に続く経済成長、限りある地球の中で経済が成長し続けると言う妄信。
狂った時代の始まりです。今必要なのは、結果オーライや付焼き刃の景気対策ではなく、それ以前の日本に戻り、利害を越えて、得たものと失ったものの大きさを比べてみることです。 本当の山の恵みとは、言うまでもなく水です。 未来のために何を伝えるのか?以前の日本を知る者の最後の務めです。 昭和36年、経済成長の真っただ中に生まれ、学者でもなく、林業家でもない僕に出来ること・・・それはしがらみもなく、利害もない曇りのない目で見た本当の自然の姿を伝え続けること。写真はそのために与えられた唯一の武器かもしれません。そんなに難しいことではないのです。真実は曲げられません。 今年もまた森の写真展をやります。 愉しみながら、叫び続けたあの忌野清志郎のように・・・
by michiyuki176
| 2009-05-05 14:51
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