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最高の親孝行と最大の親不孝
絵画展「ネムリ」 期間中1500人もの来場者の中には、遠方から来てくれた親戚や多くの友人たち、両親にとって40年振りとなる再会もあったという。準備期間も含め、中山夫妻には多くの友人が出来ました。智昭くんの友人もたくさん会場に駆けつけてくれ、両親は息子にこれほど多くの友人がいたことをとても喜んでました。
もしもそこに智昭くんがいたなら、それは最高の親孝行だったはずなのに・・・彼は最高の親孝行と最大の親不孝の両方をしたことになります。 もちろん、その大きさは比べものにはならないけど・・・ 作品展では彼の美大時代の同期生11名による作品展示も行われました。 作品展示してくれた美大の同期生たち。展示者以外にも多くの同期生が会場に駆けつけてくれました。 美大を卒業してから6年が経過し、三十才前後になる彼等。この中でどれだけの人が今も創作を続けているでしょうか。日々の生活に追われ創作活動もままならず、将来も見えず、このまま続けることも、美大で学んだことまでもが意味の無いことのように思えたり・・・ 全国で毎年生まれる美大、芸大の卒業生や、芸術を志す若者たち、若者じゃない者もたぶん同じようなもの。この中の誰が中山智昭と入れ替わっていても何の不思議も無いのでしょう。 一般の大学を出ても就職難と言われる時代に、芸術で食べて行くのは大変です。子供が絵描きを目指すと言ったとき、あるいは写真家や役者、ミュージシャンでも同じですが・・双手を上げて賛成する親は少ないはず。より安全で楽な道を歩かせてやりたいと願うのが親心。それでも目指して田舎を飛び出してゆく若者はまるで何かに抵抗するように、もがきながら都会で生きているのでしょう。 この「ネムリ」という作品展を通じて僕は 中山智昭くんは本当に絵を描きたかったのだろうか? 他人と違ってることが歓迎される芸術の世界は、同じ価値観のもとに過酷な競争を強いられる現実からの逃げ道だったんじゃないのか? 本当は帰ってきたかったんじゃないのか? そんな気がしてならないんです。 「故郷に錦を飾る」なんて古くさい言葉もあるけど・・・ 芸術家を目指し、周囲の反対を押し切って都会へ出る若者にとって、 成功って何なのか? 堂々と胸を張って故郷に帰って来るにはどうなればいいのか? 芸術でお金を稼ぐこと?賞をとって世間から認められること? 彼等は何に抵抗しているのでしょうか。 もしも、生きてる智昭くんに会えるなら言ってやりたいことがあります。 「そんなに大したことじゃない!君たちが芸術を続けようが続けまいが世の中に何の影響も無いのだ。芸術など無くても誰も困らない。タクシーの運転手や宅急便のドライバーの方がよっぽど人の役に立ってるのだ!」 会場のノートに書かれた、ある来場者の言葉が心に残った。 「生きてゆく楽しみは単純なものだ!」 ホントにそう思う。 四季の変化や、今朝みた朝日、夕焼け空や雨の情景、青い空や白い雲、森の匂いや美味しい水・・・そんなものを美しいと感じられる気持ちがあればホントに単純なことなのだ。ましてそれを描くことや写真に撮ること、詩にしたり、曲にしたり・・・そんなことが出来れば尚更です。消費することでしか満足を得られない人や、お金でしか人と繋がれない人よりも遥かに楽に生きられるのです。幸せに生きていける素質があるのです。自らを表現し人と繋がる術を学ぶこと。それだけで充分に芸術を志す意義はあるのです。美大で学んだ意味も、お金を稼ぐことや認められることだけがすべてじゃないのです。 豊かな気持ちで生きた者が勝ちなのだ!疲れたら休めばいい。嫌になったら帰ってくればいい、そしてまた始めればいい。死ななければならないほど大した悩みじゃないのだよ! 中山智昭くんが教えてくれた最高の親孝行と最大の親不孝。 またみんなで楽しく作品展をやりましょう!
by michiyuki176
| 2011-01-14 00:06
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