プロフィール
兵庫県出身
97年に信州にIターン 安曇野市在住 ホームページ 写真工房 道 リンク集 平野虎丸のブログ 林野庁の林業暴走 山と野鳥が大好きなAmamiさんのフォトブログ フォトダイアリー信州 安曇野通信 日本アルプスの情景 カテゴリ
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クマよけの鈴
横内勝司写真展も終わりようやく落ち着いてきた。しばらく行ってなかった撮影も、放ったらかしのこのブログや写真工房の新しいサイト作りも再開です。 先週末、信越国境の天水山で夜明け前からヘッドランプを頼りに登り始めた。 しばらくして太陽が昇り森に朝陽が届くとざわざわと急に辺りが騒がしくなり、僕も夢中でその変化を撮り続ける。撮影も一段落した頃適当な場所に腰を下ろすと辺りはすっかり落ち着き、気が付くと森は騒がしいほどの野鳥の声に包まれている。声の方向を見ると、色とりどりの美しい姿も見える。僕には名前もわからないけど、暗闇の緊張から解放された安堵感と、久しぶりの撮影を終えた満足感に浸っていた。 更に陽が高くなった頃ようやくハイカーたちとすれ違うようになる。登ってくる人はみな、まるで通行手形のようにクマ除けの鈴を鳴らしている。長野県側と新潟県側のそれぞれから、そしてその音は余りに遠くから響くので、近づいてくる音なのか、すれ違って遠ざかっていく音なのかわからなくなる。四方から響く鈴の音は、その正体をわかっている僕でさえなんだか不安な気持ちにさせられイライラもする。気がつけばさっきまであんなに喧しかった野鳥の声も消えている。クマを遠ざけるつもりがほかの自然まで遠ざけてしまっているとしたら、何のために山に登っているのか本末転倒な気もする。 入山の際の注意点として今や当たり前のクマ除けの鈴だが、僕は一度もつけたことがない。クマの気配を感じることはよくあるが、ほとんどの場合姿を見ることなく向こうから逃げていく。姿を見せてもこっちが無視していると向こうも知らん顔だ。そしてこっちが動きを止めると向こうも止めてこっちをみる。お互いに意識しながら知らん顔でいる状態がユーモラスでおもしろい。そして距離を詰めようとすると慌てて斜面を駆け下っていく。その勢いというと「脱兎のごとく」という表現がぴったり。クマはとても臆病な生き物なのです。 こちらの存在を知らせるための鈴の音だが、双方が気づかないなんてことは余程の強風や瀬音にかき消されるか、または余程の無神経以外考えられない。クマの気配を感じたときは二本のストックを叩いて音を出すとそれで十分事足りる。鈴くらいならなだましなほうで、たまに大きな音量でラジオを鳴らして来るのと出会うが、自然界にない音はやはり自然にはそぐわない。僕が不快に感じることはクマも同じで、きっと怯えていることだろう。確かなことは言えない。でも今まで幸運にも襲われたことがない。だから、一度襲われるまでは自分の感性と自然を信じてみようと思う。
by michiyuki176
| 2015-10-19 14:55
| 自然 写真 山
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