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兵庫県出身
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ブナの不思議
今日、撮影から帰ってきました。また鍋倉高原や野々海池周辺のブナの芽吹を見てきました。
ブナの森には何度行っても新しい発見があり、飽きることがありません。 ブナという木は子孫を残すために数年に一度大繁殖するそうです。5〜6年に一度とも7〜8年に一度とも言われますが、その周期は一定ではないようです。2005年の秋がそうでした。無数にバラまかれたブナの実は翌年春、いっせいに発芽し、無数のブナが誕生しました。そしてブナの赤ちゃんたちは雪が少なかった今年の春、早くも地表に顔を出し、新しい芽吹を迎えています。 それにしても不思議な話です。どうして数年に一度の不定期なのに、森中のブナがいっせいに種をバラまくのでしょう? いや、それだけではありません。僕の知る限り、長野県内各地、新潟県の各地のブナの森でも同じように2006年春、ブナの実生が見られました。それこそ足の踏み場もないくらいに・・・。それぞれ育った森も樹齢も違う各地のブナ達が、どうしていっせいに大繁殖するのか? ブナ達に繁殖を促す「何か」があるのでしょう。それは子孫を残すために備わった本能なんでしょうか・・・。 思えば2005年の秋はとても雪が早かったことを思い出します。そして冬、大雪が積もりました。10月中旬、ブナの紅葉を撮影に行って、無数のブナの実がバラまかれているのを見つけました。そしてその日、雪が降りました。ブナの実は脂分が多く、僕たち人間が食べてもとてもおいしく、もちろんネズミや熊など、森の動物達にとっては大好物なのです。 一昨年の秋、豊富な実を食べた熊が子供をたくさん産み、そして昨年、エサがなくなった森から里へ下りて来た熊が大量に捕殺され、話題になりました。森の動物達にとっては必要なブナの実ですが、食べられてばかりでは、ブナはたまりません。 そこで秋、雪が早く降ることで、これらの動物達から実を守ることが出来たのです。加えて、春まで雪の中の一定温度で過ごしたブナの実は、冬の凍てつく大地や、霜などから守られていたのかもしれません。そして2006年春、いっせいに実生を迎えたのです。だとしたら、各地のブナ達はその年、雪が早く、そして多く積もることを知っていたのでしょうか?育つ場所も樹齢も異なるそれぞれのブナが・・・。それともブナ達が雪を降らせたんでしょうか・・・。 2005年秋から翌年の春、そして今年。僕がブナの森で見たこと、感じたこと・・・。 それは単なる偶然が重なっただけなのかもしれません。ブナが大好きな僕の思い込みなんでしょう。かつては日本中の森がブナに覆われていたと言います。森の動物達を育て、そして水を集め、蓄えることで、森の動物達だけでなく、川や海の命までもを支えてきたブナに対する畏敬がそう思わせるのでしょう。でも、ブナの森には、僕たち人間の知らない神秘がまだまだたくさんあるような気がします・・・。
by michiyuki176
| 2007-05-24 00:58
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