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兵庫県出身
97年に信州にIターン 安曇野市在住 ホームページ 写真工房 道 リンク集 平野虎丸のブログ 林野庁の林業暴走 山と野鳥が大好きなAmamiさんのフォトブログ フォトダイアリー信州 安曇野通信 日本アルプスの情景 カテゴリ
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里山と森林
長野県では連日、森林整備、里山整備と新聞紙上を賑わしています。整備とか水源涵養だとか・・・抽象的だったり、難しい言葉が並んでいますが、森林の問題は田舎だけの問題ではありません。大人だけの問題でもありません。大人達の過ちで将来困るのは子供達です。新聞は都会の人にも、子供にもわかるように、初歩的な言葉の意味から説明して欲しいと思います。子供の素直な感性なら、きっと森林整備の矛盾に気がつくでしょう。そういえば子供が新聞読んでるCMやってたじゃないですか!
ところで里山とはどういうところなのでしょう。森林は人が生まれるずっと前からありました。森林の恵みで人や多くの動物達が暮らしてきたのです。やがて人は森の平坦な部分を切り開き、耕作を始めました。そしてできたのが里と呼ばれる集落です。その里と森林との境界部分が里山です。人は里で田畑を耕し、里山で生活に必要な木を伐り、人は森林を利用して暮らしてきたのです。人は里山で、動物達は奥山でと、棲み分けていたのです。 日常必要な分以上に木を伐りだすという林業が行われたのは江戸時代だということです。当時は人力で伐り、人力で引き下ろし、船で運んだのでしょうから、自然の生態系に与える影響はまだ少なく、森林は回復出来たのでしょう。ところが伐採後に植林をする本格的な林業が始まり、機械による大量伐採が始まると、人間の欲には限りがなく、林道が造られ、林業は動物達と棲み分けていた奥山にまで拡大していったのです。そして戦後、木材需要が落ち着き、木材価格は下がり、放置された人工林は様々な問題を生んでいます。 奥山を奪われた動物達は餌を求め里に下り畑を荒らし、殺されます。 広葉樹の自然林から杉の人工林に換えられた森は水源涵養林としての機能を果たせず、地下水は枯れ、山は乾燥しています。山に雲が湧かないのもそのためです。 放置された杉や檜は花粉をまき散らし、何百万人もの人が苦しんでいます。 急斜面に植えられた挿し木の杉は根が浅く、雨や風で倒れ土砂崩れをおこします。 倒れた土砂や木は川をせき止め鉄砲水などの原因になります。 里山を回復させるよりも先にやるべきことがあります。動物達から奪った奥山をもとの自然林に戻してやることです。水源涵養林として防災林として機能する奥山の森林を回復しない限り、里山だけを見ても無意味です。豊かな奥山があるから人は里で暮らせるのです。水は上から下へ落ちるのですよ。
by michiyuki176
| 2008-01-24 19:48
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