プロフィール
兵庫県出身
97年に信州にIターン 安曇野市在住 ホームページ 写真工房 道 リンク集 平野虎丸のブログ 林野庁の林業暴走 山と野鳥が大好きなAmamiさんのフォトブログ フォトダイアリー信州 安曇野通信 日本アルプスの情景 カテゴリ
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下草刈りとシカの食害の関係は?
前回の続きですが、ちょっと季節外れな秋の写真を見て下さい。 はじめは人が管理しない自然の雑木林です。ブナ、ナラ、カエデなど、この季節は色づきの違いで何種類もの雑多な森の様子がよくわかります。大木の間には様々な年代の幼木が育っています。そしてその幼木の下には更に若い幼木が実生により育っています。多種多様、様々な年代の樹が入り交じっているのが本来の森の姿です。ところで、種から生まれたこの幼木って何だかわかりますか? そうです。山で植樹される時には下草と呼ばれ、笹と一緒に刈られているものです。森をつくろう!樹を植えよう!とボランティアの皆さんに、目の敵にされて刈られてゆく下草こそが本当は森の次代を担う命なのです。人間にとって有益な樹が森に必要だとは限りません。その場所に必要な樹がそこに生まれ、そこで育ってゆくのです。それが自然というものです。 林床いっぱいに広がる下草や絡み付いた蔓の刺は木々の種を隠し、動物たちの侵入を防いでくれます。僕は以前、深いブッシュに足を取られ、脱出できずにもがいているシカを見たことがあります。猿やリス等の小動物は何処へでも入っていけますが、シカのような足の長い大型獣は深く生い茂ったブッシュの中には入っていけません。森で生まれた小さな命は森の家族に守られて育ってゆくのです。また、森の樹は動物たちに餌となる木の実などを与え、動物たちをも育てています。森には森に必要な樹や動物の数を調整する力があります。だから森は生命の源と言われるのです。個体数調整などといい、人間が殺して調整するものではありません。 樹を植えてる人達はもちろん善意で植えています。僕と同じかそれ以上に森を大切に思っています。だから行動しているのです。でも、「森は人がつくり、守り育てるもの」という一見真実のような嘘に気づかないだけなのです。植えなくても自然に育つ山に樹を植えてはいけないのです。公園や都会によくある憩の森とは違うのです。なぜ山に樹を植えてはいけないのか? もう一枚の写真を見て下さい。 これは人が手を入れ管理しているブナ林です。スッキリと下草が刈られて奇麗ですが、なんかおかしいですね。そう、同じ樹種、同じ年代の樹ばかりです。樹も高さの割にひょろひょろと細い木が多いようです。どちらが本当の森かは言うまでもないですね。 人が育てたい樹(ここではブナですが、スギであれヒノキであれ)を育てるために、次代の森を担うべき幼木を下草と呼び、刈り続けるのです。人が樹を植えて手入れをするためには道を造り、下草を刈らなければ森へ入ることができませんが、人が入れる森にはもちろんシカも入れます。森を食い尽くすなどといいシカを大量に殺してますが、シカには何の罪も無いのです。人間が美味しそうな苗木を植え、下草を刈り、シカにどうぞ入って食って下さいと言ってるようなものなのです。森を壊してるのもシカを増やしてるのもすべては人間。シカにとっては大迷惑なのです。 長野県では、これまではいなかった標高の高い山にもシカが進出し、高山植物を食べてしまうと問題になってますが、これも人間が自然林を伐採し、スギやカラマツの人工林にしたためでしょう。下草に覆われたうっそうとした森があれば、シカはそこまで登っていけなかったと思います。下草を刈ったおかげで歩き易くなった林間を通り、時には林道を通り、本来はいなかった高山植物帯にまでシカを導いてしまったのかも知れません。そしてシカは高山植物と出逢ってしまった。やっぱり悪いのは人間です。 林野庁の林業政策はことごとく失敗し、大きな借金と花粉症という大きな健康被害を残しましたが、すべてわかった上でシカが森を食い尽くすなどという有り得ない嘘を憑き、森を愛する善意の人達を騙し、森を壊した責任をシカになすり付けてるのだとしたら絶対に許せません。 全国の花粉症の皆さん! 知らないうちに自然破壊の手伝いをさせられてる植林ボランティアの皆さん! もっと怒りましょう。 林野庁と林業の嘘を訴え続ける平野虎丸さんのブログと 本「日本政府の森林偽装」みんなで読んで応援しましょう!
by michiyuki176
| 2009-03-13 23:32
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