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兵庫県出身
97年に信州にIターン 安曇野市在住 ホームページ 写真工房 道 リンク集 平野虎丸のブログ 林野庁の林業暴走 山と野鳥が大好きなAmamiさんのフォトブログ フォトダイアリー信州 安曇野通信 日本アルプスの情景 カテゴリ
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生態系サービス
滋賀県長浜市での写真展示が終わりました。長浜は美しい琵琶湖と田園風景が続くきれいな町でした。平坦な田園風景や遠くの山を眺めながら車を走らせてるとまるで安曇野にいるような気がしてきます。長浜の方がもっと田舎かな・・・
長野も滋賀もどちらも海無し県ですが、ほとんど海のような琵琶湖の恵みが長野県から見ると羨ましく思います。先日のイベントでは、兵庫県出身で現在は長野県民の僕から見た琵琶湖や長浜の印象を話したわけですが、生態系サービスという言葉があります。水や空気や材木も、景観による癒し効果や、その経済効果も含めて自然から受けるすべての恩恵をこう呼ぶ。簡単に言えば、昔からよく言う自然の恵みってやつですね。その中で最も大事なものと言えばやっぱり水と安全でしょう。滋賀も長野もこの点では恵まれています。地震は来ても津波は無いし、三千メートルの山脈に囲まれた安曇野にはほとんど台風も来ない。山に守られてることを実感します。 琵琶湖は世界的にみても相当古い湖で、周辺からは約二万年前の人の暮らしの遺跡も出てるそうです。また歴史の舞台としても知られ、戦国時代の史跡も多い町です。どうしてこんなにも古くから人が住んでたのか考えてみた。 現在の大都市は、朝廷があった奈良や京都、その商人の町として栄えた大阪、幕府を開いて栄えた江戸、開港により栄えた神戸や横浜、開拓で拓いた札幌、工業で栄えた北九州など。すべて人為的な理由が思い当たるのですが、琵琶湖周辺はそうではなく大昔から自然に人が集まり暮らしていた。気候が温暖で暮らしやすいということの他に、水と安全に恵まれていたことが大きな要因だと思う。安全だから人々は安心して耕作に励み、町が栄える。この周辺の内陸部から多くの有力大名が現れたのも納得できます。思えば戦国時代の大名たちは山に城を築き、内陸部に城下町は広がった。織田も徳川も浅井も武田もみんなそう。東北地方を見ても会津も米沢も内陸です。当時から地震による津波は恐ろしいものの筆頭だったはず。たとえ何十万の兵をもってしても自然には敵わないことを昔の人達は知っていたのです。 近代に入り人は自然を畏れなくなった。次々に港が開港し、人々は安全よりも便利、自然の恵みよりも経済の恵みを求めて山を下り海辺に都市を築いた。現在の大都市はみんなそう。人間は力を過信し、驕り、暴走した。山の木を伐り、海を埋め立て陸にした。そして今、日本の人口の過半数が海辺に暮らし、すべての原発も海辺に立つ。そして頻発する地震災害。やはり今回の災害は起こるべくして起こったと言える。 いずれ被災地も復興に向かう。今回の震災を教訓にして更に高いコンクリートの防波堤を築き、原発の安全性の強化や、原発に代わるエネルギーの議論が活発になるが、それでいいのだろうか?根本的なところで間違ってはいないか?人間も生態系の一部だということを忘れてはいないか。この機会に考えて欲しい。亡くなった多くの命を無駄にしないために・・・ 東京の街を見て下さい。 電力がなければ何一つ機能しない、まるで石油の海に浮かぶ街。 陽射しはいらない。冬は電気で暖房するし、洗濯物は乾燥機で乾かす。 風もいらない。暑けりゃ電気で冷房すればいい。 山なんかなくていい。水は人間が作った不完全な下水道システムで浄化する。 それにもともと飲み水はスーパーで買うものだ。 森は無いが、代わりにコンクリートのジャングルがある。 夜も昼もなく眠らない街、それはすべての生態系サービスを拒絶する街。 そんな東京が好きなんですか? 4月6日から安曇野穂高ビューホテルで写真の展示が始まります。
by michiyuki176
| 2011-04-01 00:57
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