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兵庫県出身
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林業のこと
撮影でブナの森を訪れるうちに、隣接して杉の人工林があるのに気付きます。森と林業に関心を持った僕は数年前に、長野市で開催された林業の就労希望者説明会に参加したことがあります。山で仕事をして暮らせればいいなーと、そのときは本気で参加したのです。説明会では、森林組合など林業関係者から、山の持つ保水力について、防災林としての役割について、動物たちとも共存できる素晴らしい森づくりについて、ビデオを見ながら解説があり、そして労働者の高齢化や後継者不足等の問題についても強く訴えていました。そこで僕は前回ブログに書いたような人工林と天然林について、広葉樹と針葉樹についていくつも質問をしてみましたが、その担当者は言葉を濁すばかりで、納得のいく答えは返ってきませんでした。
そこで僕は、その場は就職斡旋の会ではなかったのですが、例えば僕が就職を希望すれば、いったいいくら貰えるのかを訊いてみました。その方は資料を見ながら、「地域にもよるが、だいたい月12〜15万円くらいですかね。」ということでした。
「ひぇ〜!総支給額で〜!とても暮らしていけな〜い」するとその方は、「そのかわり一戸建ての住宅が無料で借りられます。そして何年か住むと住宅用地が貰えます、おまけに建材も、」「それに、ここにはあまりお金を使う所も無いですし・・・」と。 確かに魅力的なおまけであり、金を使う場所もなけりゃ貯まるでしょうが・・・
低賃金をカバーしようというおまけ攻撃に僕は「・・・。」
これでは、都会の暮らしに疲れた田舎好きは集まるかもしれないけど・・・。
説明会に参加した僕の感想は、 「それで林業に明るい未来はあるのか? 林業の幕引きがこれからの林業かもしれないな・・・」と、沈んだ気持ちで帰路についたことを思い出します。
日本の林業が衰退していった原因として、需要減による木材価格の暴落や海外からの安い輸入材が挙げられていますが、外材に価格でかなわないのは日本の国土を考えると当然のことです。元々、狭くて急峻な日本の山は林業には向いていないのではないでしょうか?日本の山には落葉する広葉樹の森が必要なのです。それを無理矢理に針葉樹の森に植え替えてみても、コスト的にも大陸の林業には太刀打ち出来ないのです。安曇野でも昔は林業が盛んで旧三郷村小倉地区では山で切り出した木を急な斜面を引き落とし、馬に引かせて10キロ離れた一日市場という駅まで運んだと。そしてその後をついてまわり馬糞を集めて小遣いをかせいだもんだ。とお年寄りから聞いたことがあります。時代は変わっても、山の仕事が危険な重労働であることは変わりません。これに対して海外の林業を見てみると、大陸の平坦で広大な森で切り出した多量の木材を鉄道を使って港まで運ぶのですから、作業効率、コストで日本の林業がかなうはずも無いのです。農業に例えれば、小型飛行機で農薬散布するような、機械による大規模農業と、手作業で行う山村の棚田ほどの違いでしょうか。例えついでに土木でいえば、広い道路端の土地に、ダンプで土を運ぶのと、車の入れない狭い路地に一輪車で土を運ぶくらいの差でしょうか?日本の林業が海外の安い木材に価格でかなわないのはあたりまえなのです。では何故、日本の林業は業として成り立っていたのか? 長くなるので、続きは次回にします。
by michiyuki176
| 2007-11-27 13:28
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