プロフィール
兵庫県出身
97年に信州にIターン 安曇野市在住 ホームページ 写真工房 道 リンク集 平野虎丸のブログ 林野庁の林業暴走 山と野鳥が大好きなAmamiさんのフォトブログ フォトダイアリー信州 安曇野通信 日本アルプスの情景 カテゴリ
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写真展やります
タイトルは「行きずりの瞬間(とき)〜かつてブナはいちばん普通の雑木だった〜」。まだ先のことですがタイトルだけは決まっています。写真に興味のある人も無い人も、一人でも多くの人が森に足を運んでくれるよう、僕の感じた森の力を写真と文章で伝えたいと思います。このタイトルは昭和35年発行の三省堂の古い辞書から引用しました。
47年前の古い辞書から何が読み取れるのか、この記述がされたのはもっと以前ということになりますから、戦後の復興期から高度経済成長を迎える頃でしょうか。林業が華やかだった時代です。これによるとブナは、「山野に生えるいちばん普通の雑木・・・薪や炭にする。」と書かれています。ちなみに雑木は「家具や建材に使えない、いろいろな木。薪や炭にする。」とあります。ふたつの意味で驚きです。林業の間違った認識そのものです。水分が多く曲がりくねったブナは建材には使えない。だから薪や炭にして燃やすしかないと考えられていたのです。ブナは漢字では橅とも書きます。価値の無い木、無用な木という意味なんでしょうか。その名の通り、ブナはもの凄い勢いで伐採され、杉の人工林に姿を変えました。
そしてもう一つの驚き、それはブナは何処にでもある、いちばん普通の雑木だったということ。ずっと昔の日本の国土はブナに覆われていたと聞いたことがあります。必要のない木で覆われているはずありません。必要だからこそ、そこにあったのです。事実ブナの森には、たくさんの動物たちが棲み、豊かな水を貯え、災害を防ぎ、人は森に守られて暮らしてきたのです。一見何の役にも立たないように見えたブナですが、じつは空気のように人間にはなくてはならない存在だったのです。空気も水もあって当たり前。本当に大切なものとはそういうもの。失って初めて気付くものなのです。その大切なブナを役に立たない不要な木として伐採し続け、人工林に換えてきたのが戦後の林業なのです。急峻な日本の山には広葉樹の森が必要なのです。だからこそ、そこにあったのです。自然界のバランスを崩した弊害は気象や災害、奇病などあらゆるところに現れています。どうか気付いて下さい、林業がつくる人工林を森林と呼ぶのは間違いだと。そして今、県があわてて導入しようとしている森林税ですが、議論の前に過去の林業の失敗を認め、林業と森林の違いを理解した上で議論すべきなのです。再生すべきなのは林業ではなく本物の森林なのです。
来年の春、本当の森を見て下さい。そして知って下さい。 人が森をつくるのではなく人は森に守られて生きてきたことを。僕に何ができるのか・・写真展でお待ちしています。
by michiyuki176
| 2007-12-18 00:42
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